ダブルスで勝てるかどうかは、実は「ラケット選び」で大きく変わります。
後衛なら強烈なスマッシュを決めたい、前衛なら素早い反応でチャンスを作りたい──そんな思いに応えるために、この記事ではバドミントンのダブルスで使いやすいラケットを徹底解説します。
ヨネックス・ゴーセン・ミズノ・ウィルソンといった人気メーカーの中から、中級者〜上級者が実際に試合で扱いやすい10本を厳選。
ヘッドバランス・シャフト硬度・重量などの選び方もわかりやすく解説しているので、自分のプレースタイルにぴったりの1本がきっと見つかります。
攻撃も守備もレベルアップできる、理想のラケット選びを一緒に始めましょう。
ダブルスで勝てるラケット選びの基本
ダブルスで勝つためには、技術だけでなく、自分のプレースタイルに合ったラケット選びが欠かせません。
後衛と前衛では求められる性能がまったく異なるため、ラケットの特徴を理解しておくことが重要です。
ここでは、ダブルスにおける役割の違いと、理想的なラケット選びの基準を見ていきましょう。
ダブルスにおける後衛・前衛の役割の違い
ダブルスでは、後衛は攻撃の起点、前衛は得点のフィニッシャーの役割を担います。
後衛はスマッシュやクリアなど、攻撃のリズムを作るショットが多いため、ヘッドヘビーなラケットが有利です。
一方、前衛は速いテンポでプッシュやレシーブを行うため、軽量で取り回しの良いヘッドライト型が向いています。
| ポジション | 求められる性能 | おすすめバランス |
|---|---|---|
| 後衛 | スマッシュ・ドライブ・クリア | ヘッドヘビー |
| 前衛 | レシーブ・プッシュ・ドロップ | ヘッドライト |
自分の得意なショットを最大限に生かせるラケットを選ぶことが、ダブルス勝利の鍵です。
プレースタイル別に最適なラケットを選ぶコツ
パワープレイヤーなら、シャフトが硬めでヘッドヘビーなモデルを選ぶとスマッシュ威力がアップします。
コントロール重視派は、イーブンバランスのラケットで安定したレシーブが可能です。
スピード重視の前衛型プレイヤーは、軽量なヘッドライトモデルを選びましょう。
| プレースタイル | 特徴 | おすすめタイプ |
|---|---|---|
| 攻撃型 | 強いスマッシュで攻める | 硬め+ヘッドヘビー |
| コントロール型 | 精密な配球を重視 | イーブンバランス |
| スピード型 | 素早い展開で得点 | 軽量+ヘッドライト |
ラケット選びでよくある失敗は「デザインだけで選ぶ」ことです。
スペックを理解して購入すれば、パフォーマンスが劇的に変わります。
ヘッドバランスとシャフト硬度の関係を理解しよう
ラケットの打球感を決める2大要素が、「ヘッドバランス」と「シャフト硬度」です。
ヘッドヘビーはパワー、ヘッドライトはスピード、イーブンはバランスの良さを意味します。
一方でシャフトが硬いほど反発力が強く、柔らかいほどコントロールしやすくなります。
| シャフトの硬さ | スマッシュ | レシーブ | 扱いやすさ |
|---|---|---|---|
| 硬い | 強い | やや難 | 上級者向け |
| 普通 | バランス型 | 扱いやすい | 中級者向け |
| 柔らかい | 控えめ | 簡単 | 初心者向け |
「自分の筋力・スイングスピードに合った硬さ」を選ぶのが最も重要です。
バドミントンラケットの特徴を比較しよう
ラケット選びをさらに極めるには、各タイプの特徴を細かく理解しておくことが大切です。
ここでは、バランス・重量・素材の観点から、それぞれの違いをわかりやすく整理します。
ヘッドヘビー・ヘッドライト・イーブンの違い
重心の位置によって、ラケットの特性は大きく変わります。
以下の表で、タイプごとのメリットとデメリットを確認してみましょう。
| タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ヘッドヘビー | 重心が上部 | スマッシュが強い | 操作性が低い |
| ヘッドライト | 重心が下部 | 振り抜きが速い | パワーが出にくい |
| イーブン | 中央に重心 | バランスが良い | 尖った性能がない |
バランスの違いを理解することで、自分のプレーに最も合う1本を見極められます。
シャフトの硬さがショットに与える影響
シャフトが硬いほど打球スピードが増し、柔らかいほどスイートスポットが広がります。
パワー派は硬め、安定派は柔らかめが目安です。
| 硬さ | 向いているプレイヤー | 特徴 |
|---|---|---|
| 硬い | 上級者 | 鋭いスマッシュが打てる |
| 普通 | 中級者 | 攻守バランスが良い |
| 柔らかい | 初心者 | レシーブが安定する |
ただし、硬さだけで判断するとミスヒットが増える場合があります。
必ず重さやバランスとの相性も確認しましょう。
重量別ラケットの扱いやすさ比較表
ラケットは一般的に「2U〜5U」の重さに分類されます。
数字が大きくなるほど軽くなり、取り回しやすくなります。
| 分類 | 重さ(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 2U | 約90〜94g | パワー重視、上級者向け |
| 3U | 約85〜89g | バランスが取れている |
| 4U | 約80〜84g | 軽くて操作性が高い |
| 5U | 約75〜79g | スピード型、初心者向け |
「重さ」と「バランス」はセットで考えると、理想の打感に近づきます。
ダブルス後衛におすすめの攻撃型ラケット
後衛プレイヤーはチームの攻撃の軸を担います。
そのため、強烈なスマッシュやクリアを安定して打てるラケットを選ぶことが勝利への近道です。
ここでは、各メーカーが誇る攻撃型モデルを中心に紹介します。
YONEX(ヨネックス)おすすめモデル
ヨネックスは世界中のトッププレイヤーが愛用するメーカーで、特にアストロクスシリーズが後衛に人気です。
ヘッドヘビー設計でパワーを引き出し、スマッシュの威力を最大化します。
| モデル名 | 特徴 | おすすめレベル |
|---|---|---|
| アストロクス99 PRO | 鋭い打球と高反発力。桃田賢斗選手も使用。 | 上級者 |
| アストロクス100ZZ | 振り抜きの良さとヘッドヘビー設計が両立。 | 中〜上級者 |
| アストロクス88D PRO | スマッシュ連打が得意なパワー型。 | 中級者 |
アストロクスシリーズは、スマッシュで主導権を握りたいプレイヤーに最適なラインです。
GOSEN(ゴーセン)おすすめモデル
GOSENは日本メーカーらしく、コントロール性能と耐久性の高さが魅力です。
「インフェルノ」「グラビタス」シリーズは、後衛からの攻撃を安定させたい選手に向いています。
| モデル名 | 特徴 | おすすめレベル |
|---|---|---|
| インフェルノレイド 3U5 | パワーと安定性の両立。しっかりとした打球感。 | 上級者 |
| インフェルノレイド 4U6 | 軽量で操作性アップ。ドライブにも強い。 | 中級者 |
| グラビタス9.5-SX | 攻守のバランスが良く、安定したスマッシュ。 | 中〜上級者 |
ゴーセンのラケットは、強打だけでなくレシーブ精度も上げたい方におすすめです。
MIZUNO(ミズノ)・Wilson(ウィルソン)の注目モデル
国内外メーカーの中でも、ミズノとウィルソンは独自の打球感が特徴です。
特にミズノの「アクロスピード01フォーカス」は、シャフトが硬く、爆発的なスマッシュを可能にします。
| モデル名 | 特徴 | プレイヤー層 |
|---|---|---|
| アクロスピード01フォーカス(MIZUNO) | 硬めシャフト+イーブン設計でスマッシュ特化。 | 中級者〜上級者 |
| レコン PX9000(Wilson) | 重心が高く、パワーヒッター向けの設計。 | 上級者 |
「もう一段階上のスマッシュ力を手に入れたい」プレイヤーは、これらのモデルを試してみましょう。
ダブルス前衛向け!軽快に動ける操作性重視ラケット
前衛はネット際での素早い反応と、相手の甘いリターンを決める瞬発力が求められます。
そのため、軽くて振り抜きの良いラケットを選ぶのが鉄則です。
ヘッドライトバランスが有利な理由
ヘッドライトバランスのラケットは、ラケットヘッドが軽いため取り回しやすく、反応速度が向上します。
相手のスマッシュをすばやく返したり、ネット前のプッシュを狙うプレイヤーにぴったりです。
| タイプ | 特徴 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| ヘッドライト | 軽量で素早い動きが可能 | 前衛プレイヤーに最適 |
| イーブン | 攻守のバランス型 | 前後の両方を担当する選手に |
ただし、ヘッドライトすぎるとパワー不足に感じることもあります。
そのため、4Uクラス程度の軽量モデルを目安に選びましょう。
前衛プレイヤーに人気のモデル3選
ここでは、前衛で高い操作性を発揮できる人気モデルを紹介します。
| モデル名 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| ナノフレア800 PRO | YONEX | 振り抜きやすく、レシーブ操作がしやすい。 |
| ナノフレア1000Z | YONEX | 軽量ながらスマッシュにも強い万能型。 |
| グラビタス8.5-SX | GOSEN | 反応の速さとコントロール性を両立。 |
前衛は「軽さ+操作性+素早い反応」が三位一体の性能を求めるポジションです。
瞬間的な判断と正確なラケット操作を支える一本を選びましょう。
中級者・上級者別のおすすめラケット20選
ここでは、実際に多くのプレイヤーに人気のあるダブルス向けラケットを厳選して紹介します。
中級者と上級者で必要なスペックが異なるため、自分のレベルに合わせて選ぶのがポイントです。
中級者に扱いやすい「コントロール重視型」ラケット
中級者は、スマッシュだけでなく安定したレシーブとコントロールが重要です。
そのため、イーブンまたはややヘッドライトのラケットが扱いやすい傾向にあります。
| モデル名 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| アークセイバー7 PRO | YONEX | 振り抜きやすく、レシーブコントロール性能が高い。 |
| アストロクス88D GAME | YONEX | 中級者向け設計。スマッシュ力と操作性を両立。 |
| ナノフレア1000 GAME | YONEX | レシーブがしやすく、スイングスピードが速い。 |
| インフェルノレイド4U5 | GOSEN | 軽くて取り回しやすく、守備も安定。 |
| アクロスピード01フォーカス | MIZUNO | コントロールしやすく、攻守の切り替えがスムーズ。 |
中級者は「軽くて扱いやすい+反発力がある」モデルを選ぶと、成長を感じやすくなります。
上級者に人気の「爆発的スマッシュ型」ラケット
上級者はスイングスピードや筋力が十分にあるため、硬めのシャフトとヘッドヘビー設計のラケットが最適です。
特にスマッシュ力や連続攻撃を重視するプレイヤーにおすすめです。
| モデル名 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| アストロクス100ZZ | YONEX | 日本代表選手愛用。高反発で強烈なスマッシュ。 |
| アストロクス99 PRO | YONEX | パワーと制御性を両立したハイエンドモデル。 |
| デュオラZストライク | YONEX | 小林優吾選手使用。フォア・バックの使い分けが可能。 |
| グラビタス9.5-SX | GOSEN | 強烈な打球感で後衛プレイヤーに人気。 |
| レコン PX9000 | Wilson | 重心が高く、ハードヒッター向け。 |
スマッシュで主導権を握るなら、シャフト硬め・ヘッドヘビーのモデルが鉄板です。
価格帯・メーカー別のおすすめ比較表
最後に、人気モデルを価格帯とメーカー別に比較してみましょう。
| メーカー | 代表モデル | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| YONEX | アストロクスシリーズ | 25,000〜35,000円 | 高反発・高品質・トップ選手愛用 |
| GOSEN | インフェルノ/グラビタス | 20,000〜30,000円 | 打感と耐久性のバランスが良い |
| MIZUNO | アクロスピードシリーズ | 18,000〜25,000円 | 日本人向けの軽量設計 |
| Wilson | レコンシリーズ | 22,000〜30,000円 | 重量感のあるパワー型 |
価格だけでなく、バランスや重量を必ず確認してから購入するのがおすすめです。
ガット選びでスマッシュ威力が変わる
ラケットの性能を最大限に引き出すためには、ガット(ストリング)の選び方も非常に重要です。
ガットのテンションや種類を変えるだけで、スマッシュの威力やコントロール性が大きく変わります。
テンション別での打球感の違い
ガットテンションとは、ガットを張るときの強さ(張力)のことです。
テンションが高いと反発力が上がりますが、スイートスポットが狭くなるため上級者向けになります。
| テンション値 | 特徴 | おすすめ層 |
|---|---|---|
| 20〜22ポンド | 打球感が柔らかく、反発が少ない | 初心者〜中級者 |
| 23〜25ポンド | バランス型。スマッシュ・レシーブ両対応 | 中級者 |
| 26〜28ポンド以上 | 鋭い打球感で威力が高い | 上級者 |
テンションは「強いほど良い」わけではありません。自分の筋力とスイングに合わせることが大切です。
耐久性・反発性・音の違いを比較
ガットには、「耐久性」「反発性」「打球音」など、求める要素によって選ぶポイントが変わります。
| タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 耐久性重視 | 太めのガット(0.70mm前後) | 長持ち・テンション維持 | 反発がやや弱い |
| 反発性重視 | 細めのガット(0.65mm前後) | スマッシュ力アップ | 切れやすい |
| 打球音重視 | 高テンション+高反発ガット | 気持ちの良い「パーン」という音 | 耐久性が低い |
スマッシュ音や手応えもプレーの一部です。
お気に入りの音と打球感を見つけると、モチベーションも上がります。
ガットはラケットと同じくらい、プレーの質を左右する重要なパーツです。
ダブルスプレイヤーのラケット選びでよくある失敗例
せっかく高性能なラケットを手に入れても、自分に合っていなければ実力を発揮できません。
ここでは、多くのプレイヤーがやってしまいがちな失敗パターンを紹介します。
購入前にチェックしておくことで、後悔しないラケット選びができます。
「ヘッドヘビーすぎて振り遅れる」ケース
パワーを重視するあまり、極端にヘッドヘビーなモデルを選ぶと振り遅れの原因になります。
とくにスイングスピードが安定していない中級者では、スマッシュの精度が落ちやすくなります。
目安として、3Uや4Uの重量を選び、自分の筋力とスイングスピードに合うか確認しましょう。
| 問題点 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 振り遅れが多い | 重心が上すぎる | イーブンまたは4Uの軽量モデルを選ぶ |
| ショットの精度が低下 | ヘッドの重さで軌道がブレる | スイングフォームを安定させる |
「重さ=強さ」ではありません。安定して振れるラケットが結果的に強いスマッシュを生みます。
「柔らかすぎるシャフト」でパワーが逃げるケース
初心者用の柔らかいシャフトを使っていると、スマッシュ時に力がうまく伝わらず威力が落ちます。
ある程度スイングスピードが出せるプレイヤーは、普通〜硬めのシャフトを選びましょう。
| シャフト硬度 | 打球感 | 向いているレベル |
|---|---|---|
| 柔らかい | コントロール重視・反発弱め | 初心者 |
| 普通 | バランス型で扱いやすい | 中級者 |
| 硬い | パワーが伝わりやすい | 上級者 |
柔らかいシャフトは扱いやすい反面、スマッシュ力を引き出しづらい欠点もあります。
理想のセッティングを見つける方法
ラケットは、ガットやテンションによって性能が大きく変わります。
購入時にショップで相談しながら、自分に合ったテンション値とガットタイプを選ぶのがおすすめです。
| 項目 | 調整の目安 | 効果 |
|---|---|---|
| ガットテンション | 22〜26ポンド | 反発とコントロールのバランス調整 |
| グリップ太さ | 自分の手のサイズに合わせる | ラケット操作が安定する |
| ガット種類 | 反発重視 or 耐久重視 | スマッシュ威力や音質が変化 |
セッティングの最適化こそ、ラケットの性能を最大限に引き出すカギです。
まとめ|自分のプレースタイルに合ったラケットを選ぼう
ここまで、ダブルスプレイヤーにおすすめのラケットや選び方を詳しく解説してきました。
最後に、ラケット選びのポイントをもう一度整理しましょう。
後衛・前衛どちらにも共通する選び方のポイント
どのポジションでも共通して言えるのは、「自分の得意ショットを最大化できる設計を選ぶこと」です。
後衛ならヘッドヘビー、前衛ならヘッドライトを基本に、プレースタイルに合わせて調整しましょう。
| プレースタイル | おすすめバランス | 理想の特徴 |
|---|---|---|
| 後衛 | ヘッドヘビー | スマッシュ力と球威 |
| 前衛 | ヘッドライト | 操作性と反応速度 |
| オールラウンダー | イーブン | 攻守の切り替えがスムーズ |
長く使える理想の1本を見つけるために
ラケットは、スペックだけでなく「手に持った感覚」も重要です。
可能であればショップで試打し、スイングの違いを体感してみましょう。
値段や人気よりも、自分のプレースタイルにフィットすることを最優先に選ぶべきです。
理想の1本に出会えれば、プレーが変わり、勝率も確実に上がります。
あなたのプレーを支える最強の相棒を、この記事を参考にぜひ見つけてください。




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